ハワイにて思ったことなど 4(完)

前回書いたとおりで、私は一人、ワイキキのシェラトンホテルのバーに乗り込んで、マティーニを飲んできました。

マティーニの味はまあ、それなりでした。ただ、慣れや雰囲気もあると思うのですが、やはり、日本の行きつけのバーで飲むマティーニのほうが、繊細で冷たくて美味しいと思いました。

 

ワイキキでは、ジンかウォッカかを聞かれただけですが、日本の、北新地でも心斎橋でも銀座でも、きちんとしたバーに行けば、バーテンダーが、好みの味わい(どれくらい辛口にするかなど)を聞いてくることが多いです。

もし何も聞かれなかったとしても、バーテンダーはこちらの反応を見ていて、口に合っているかどうか気にしています。そのあと、「お食事前だと思ったので、食前酒向けにキリッと辛口で作ってみたのですが、お口に合いましたでしょうか」などと尋ねてきたりします。バーテンダーに限らないと思いますが、日本人はそれくらいに仕事が丁寧で、かつ相手のことを思いやるのです。

もちろん、私はハワイのホテルの気楽なバーで飲んだだけであって、ニューヨークなどで本当にきちんとしたバーに行けば、技術・接客とも日本のバーテンダーを凌駕するくらいの人はいると想像しています。

でも日本の場合は、それくらいのバーテンダーが、そこかしこにいる、という点がすごいのだと思います。

 

西洋人がよく、日本の大衆的なチェーンの居酒屋に行って、女子アルバイトの接客が親切丁寧で感動して帰ったといった話も聞きます。

その反対で、私はハワイのとあるレストランで、多少不快な思いもしました。その西洋人の店員がもともと無愛想なのか、それともこちらが東洋人であるためかは知りません。詳細は書きませんが、日本人の接客態度というのは世界中さがしてもなかなか得がたいものだと感じました。

かように、誰もが、誰に対しても、分け隔てなく、親切丁寧な対応をしてあげることができるというのが、我々日本人の良さなのだと思っています。

 

ちょうど、私のハワイ滞在中に、2020年のオリンピック開催地が東京と決まりました。日本では朝5時だったそうですが、ハワイでは朝10時で、「Tokyo」と読み上げられる瞬間を私もテレビで見ていました。

「おもてなし」という言葉は、早くも使い古された感じになってしまって書くのも恥ずかしいですが、多くの日本人が持っているはずのその精神は大切にしたいし、オリンピックに際しては、これまで以上に外国からの訪問客を感動させて帰らせたいと思います。

そして私は、また今度ハワイに行くときのため、またオリンピックのときに増えるであろう外国からの観光客のため、改めて英会話を勉強し始めました。

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