ハワイにて思ったことなど 2

ハワイでの話。続き。

今回、私たちはJTBのパックツアーで行きました。とは言っても、飛行機と宿の手配をしてもらった他は、ほとんど自由行動でして、唯一のイベントというのが、遊覧船でクルーズに出かけて船上で朝食を食べるというものでした。天候にも恵まれ、これもまた楽しいクルーズとなりました。

船はずいぶん大きく、200名は優に乗れると思われました。しかし、このとき乗船したのは日本人ばかりせいぜい3、40名程度でした。

私は、船の燃料代、乗組員(ハワイアンの踊り子さんを含む)の人件費、食事代などを含めて、この程度の客の入りでペイするのだろうかと、つまらないことを不安に思っていました。

食べ物はバイキングで食べ放題、アルコール類だけは別料金で、カウンターでカクテルを作ってくれるのですが、朝からわざわざお金を払って酒を飲んでる客は私一人だけでした。

 

クルーズの後半に、子供だけが参加できるゲームが行なわれまして、これは、船上にいる乗組員たちと簡単な英会話をし、うまく答えられたらスタンプを押してもらえて、スタンプが揃うとオモチャをくれるというものでした。

会話の内容は、「名前は?」「年齢は?」「好きな食べ物は?」という程度で、しかも質問文はスタンプカードに書いてあるのだから、最初に親が答えを教えておけば、たいていの子供は答えることができます。

それでも、4歳のわが子が、白人のキャプテンやハワイ人の踊り子さんたちと英会話している光景は、親として大変たのもしく、子供に早期の英語教育は不要と考えている私でも、うちの息子は才能があるんじゃないか、と親バカ的なことを思ってしまいました。

 

最後に、クルーズの感想についてのアンケート用紙が配られました。それですべてが分かった気がしたのですが、アンケートの回収先は「ベネッセ・コーポレーション」でした。

世の親バカに対して、この機会に子供の英語教育に目覚めさせようという企画だったのでしょう。船の運航が赤字になっても、ベネッセがスポンサーなのだから大丈夫なのでしょう。

アンケートを提出すると、以後ベネッセから、しまじろうのイラスト入りの英会話教材のパンフレットとかが次々送られてくるのであろうことを少し煩わしく思い、楽しいクルーズを提供してくれたことに感謝だけして、アンケートの提出は控えておきました。

 

それにしても、ベネッセに限らず、日本の企業は相当ハワイに入り込んでるんだなと、この旅行で実感しました。

JTBのツアーだと、JTBがホノルル市内で運行している巡回バスに無料で乗れます。JTBに限らず、日本旅行とか、HISとか、たくさんの旅行会社が専用の巡回バスを走らせているのを見ました。

経済発展著しい隣国・中国も、日本のマネをして、巡回バスを走らせていたようですが、本数は圧倒的に少なかったです。ちなみにハングル文字の書かれた巡回バスは見なかったので、韓国の旅行会社はそこまで入り込んでいないのでしょう。

こういうところにも、日本の先人が苦労して現地に入り込み、ハワイの地元の人々と良好な関係を築くとともに、後から来る我々に快適な旅ができるようにお膳立てしてくれていたのだ、ということを感じたのでした。

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