新年のとりとめのない雑感 1

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

年末にあれこれ書こうと思ってるうちに、年を越して三が日を過ぎてしまいました。正月気分を引きずったまま、雑感を書きはじめようと思います。

 

平成21年の元日に生まれた息子は、この正月に3歳になりました。休み期間中に、南港ATCで行われた「プラレール博」へ、妻子とともに行ってきました。

アトラクション(小さい列車に乗ったり、ゲームをしたりする)待ちの行列では、どこの子供もじっとしていませんでしたが、でも、どこの親も順番だけはきっちり守っていました。

それで思い出したのですが、昨年、行列を守らない人を、二度だけみました。ひとつは新幹線に乗るとき、もう一つはビックカメラのレジのときでした。いずれも、中国語らしき言葉を話す人たちでした。

ちょうど、尖閣諸島の問題で対中感情が悪化している時節柄でもあり、いずれのケースも日本人が、ちゃんと列に並べと、その中国人らしき人をたしなめました。ビックカメラでたしなめたのは私なのですが、その話はさておくとします。

 

かように、いかなる事態にあっても順序や秩序を守るというのは、間違いなく日本人の美徳です。昨年の東日本大震災でも、そのことは明らかだったと思われます。配給物資をもらうために列を抜かした日本人は、きちんと調べてはいませんが、いなかったのではないかと思います。

一方、震災対応をめぐって、政治はゴタゴタし続けました。菅前総理は統治能力もなく現場を怒鳴りつけて混乱させているだけ、というのは多くの方が共通して感じておられたでしょう(より具体的には、当ブログの右端の「月別アーカイブ」の「2011年3月」をクリックして当時の記事を参照ください)。

 

どんな問題や災害に直面しても、現場に立つ一人ひとりの国民は優秀であるが、トップに立つ人々は、統治能力もなく愚かである――日本ではよく言われることです。昨年の震災だけでなく、たとえば第二次大戦を振り返って言われることでもあります。

一方で、一国の国民は自分たちのレベル以上の政治家を持てない、ということもよく言われます。つまりトップに立つ政治家が愚かだとしたら、それは国民全体が愚かだということです。

さて、実際にはどちらが真実に近いのだろうということを、昨年の震災後、とりとめもなく考えたりしました。前置きが長かったですが、今年の最初のネタにこのことを書こうとしておりました。今後、休み休みこのことを書きます。

今年もお世話になりました。

はやいもので、平成23年も暮れようとしております。

当事務所は、本日28日をもって仕事納めとさせていただきます。

 

当ブログは、特に年末あたり、私(山内)の多忙等の理由により、なかなか時事問題に関する記事を書くことができず、以前から温めていた「法律相談シリーズ」でお茶をにごさせていただきました。時事ネタをご期待の方(もしおられるとしたら、ですが)には、更新頻度が鈍ってしまい、申し訳ありません。

 

今年もまだ3日と半日ありますので、当ブログにおいても、今年を振り返ってとか、新年の展望とか、その他諸々の雑感を書くつもりではあるのですが、もし年が明けるまで更新がなかったとしたら、家の掃除と、子供の遊び相手と、やり残した仕事とで忙殺されているとご理解願います。

 

なお、事務所の新年の業務は1月6日からです。

休みの期間中は、基本的に事務所へは連絡が取れない状態になっていますが、もしこの間に緊急のアポイントをご希望される方は、ブログのコメント欄に書いていただければ、私のほうで確認できますのでご利用ください。

 

もっとも、皆さまにおかれても、弁護士に緊急連絡を取らなければならないことのないよう、平穏な正月を迎えられることをお祈りしております。

正月休みの雑談その弐

引き続き、正月気分を引きずって、どうでも良い話を続けます。



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月1日、息子の誕生日プレゼントに「スーパーオート・トミカビル」を買い与えました。電動のタワーパーキングのおもちゃで、トミカのミニカーがその中を行き来するのですが、ミニカー好きの息子は元日以降、すっかり気に入ってます。

さて最近のインターネットの発達は実に便利で、息子が1歳のころから、むずがったりしたときには(母親には「母乳」という最強アイテムがありますが父親にはないので)、トミカのサイトを開いて見せたりしています。

息子は特に「ハイパーブルーポリス」シリーズの宣伝用ムービーが好きでして、これはトミカタウンという街を守る特殊警察のようなものです。

犯人が車で逃走したりすると、ハイパーブルーポリスが出動し、煙幕弾を発射して犯人の車を横転させて逮捕したり、犯人がビルの中に立てこもると、パトカーが「装甲車モード」に変形し、ビルの壁を突き破っていきます。

これを行政法的に見ると、警察比例の原則(警察の実力行使は相手の力に見合わないといけない、つまり「やり過ぎ」はいけないという原則)に明らかに反して
おり、裁判の段階になったら弁護側が、「行きすぎた実力行使で違法逮捕だ」などと主張してくると思うのですが、息子はもちろんそんなことを考えず楽しそう
に見ています。

将来、息子に「お父さんの仕事は何?」と聞かれたときに、「ハイパーブルーポリスに捕まえられた人たちを護ってあげる仕事なんだよ」と言ったとしたら、息子は理解してくれるだろうか、と考えたりもします。

1月4日は伊勢神宮にお参りに行きました。

菅総理が参拝に来たせいで、交通規制があったりして迷惑でしたが、息子も総じてぐずることなく、長い道のりを耐えてくれました。

新聞か何かで、伊勢神宮の参拝人数が増加しているとの記事を見ました。理由の一つには、神社仏閣を「パワースポット」として紹介する情報誌の存在もあると
思います。そのこと自体は良いとしても、その一方で、パワーが得られるなどと称して、うさんくさい商品を売り付ける業者も出てきていると、これも何かの新
聞で読みました。

私は、即物的に言いますと、神社などにお参りすることのみで神様のご加護が得られるなどとは思っていません。それでも、伊勢神宮に限らず神社やお寺、そして墓参りなどに行くと、やはり何らかのパワーを得られた気がします。

それは、我々日本人が古くから大切にしてきた場所に訪れ、我々のきた歴史を思い敬うことによって、今を生きる我々にも、内省の機会と、これからを生きる活力が得られるからだと思います。

神様仏様や自分のご先祖を敬う気持ちを持つ人は、自然に、我々の歴史と、今を生きる人々を敬う気持ちを持つこととなり、それはその人の対人関係や、仕事へ
の接し方などに反映するでしょう。そういう人は、きっと色々なことが良い方に動いてゆくでしょう。「神様のご加護」というものがあるとすれば、つまりはそ
ういうことだと思っています。

当事務所は明日6日から通常営業です。

今日は息子とスーパーオートトミカビルと、ハイパーブルーポリスで遊んで、また明日から業務に邁進する所存です。
今年もよろしくお願いします。(正月の雑談おわり)

正月休みの雑談その壱

あけましておめでとうございます。

正月気分を引きずって、たまには完全な私ごとのみを書きますので、正月休み中または休み明けでまだヒマな方のみお付き合いください。
 
1月1日は息子の誕生日で、この日で2歳になりました。
 
2年前の正月元旦、朝から妻がお腹が痛いと言い出し、ひとまず2人でテレビなど眺めながら様子を見て、夕方、やっぱりこれは陣痛だろうということになって、かかりつけの産科に行きました。その日のうちに産まれました。
 
私は、お産の瞬間には立ち会っていません。職業柄、いろいろな物事を見てきていますが、お産だけは男が見るべきものではないと思っています。これは全く私個人の考え方ですが、お産はどこまでも女性の、母親のものであると思います。
 
10か月もの間、母親は重たいお腹を抱えて、産む瞬間には壮絶な痛みを伴います。
痛みも伴わず、最後の瞬間を傍観しただけで、「父親もお産に協力しました」などと、言うのも言われるのも気恥ずかしいのです。 
だから私は看護婦さんに「私は部屋から出ますので、肝心なところになったら言ってください」とお願いしました。
 
そして、その肝心なところになって、分娩室前の廊下に出て、妻の状況が落ち着いた
ら近くのコンビニで缶ビールと夜食を買いに行こう、と不純なことを考えていると、赤ちゃんの泣き声が聞こえました。病院に着いてから2時間程度、私が分娩
室を出てからだとせいぜい半時間のことでした。
 
私は自分の息子を眺めつつ、この子は初日の出とともに破竹の勢いで母のお腹から出
てきたのだ、と思いました。妻と一緒に部屋の窓から眺めた日の出を忘れまいと思いました。この元旦のお日様が、この子の行く先をいつまでも照らし続けてく
れるだろうと、そんなことを考えました(このくだり完全に親バカの妄想ふうになっていてすみません)。
 
世の中には、こそこそ隠れてつまらぬ悪事を働いてコガネを稼いでいるような連中が大変多いです。仕事柄、そういう人たちがあまりにたくさん存在することを見てきています。そんな日陰の連中には、決して我が子はなってほしくないと思います。
 
私も、父親として、そして弁護士として、この子に恥じない存在たらんと思いました。私の仕事や振舞いが、太陽のもとに照らされても、この子の目に見られても、何ら恥ずることのないような生き方をしようと思いました。
 
それが、2年前の正月のことでした。その後、息子は幸いにもすくすくと育っています。
私のほうは、仕事は良くも悪くも大きく変わることなく、ただ家庭では、あれだけ子供に恥じぬようにと誓いながらも、たまに酔っ払って家に帰って子供をあぜんとさせ、妻を呆れさせています。
子供も知恵がついてきたので、改めて、気を引き締めようと思ったこの正月です。
 
いましばらく正月ボケ的な話が続くかも知れませんが、ヒマな方のみお付き合いください。